TOP > 第16回えんため大賞受賞作家インタビュー:志田用太朗 ※もちたろう改め
第16回えんため大賞受賞作家インタビュー
第16回エンターブレインえんため大賞
小説部門 優秀賞受賞
もちたろう改め 志田用太朗
『ハイスクール・ローレライ 運命のひと耳惚れ』
(※『田野音好の青春聞聞録〜キミに一耳惚れ〜』より改題)
●プロフィール
京都府育ちで、現在は東京都在住。大学卒業後、フリーターを経て編集プロダクションに入社。ライターを7年続けるも、2013年に一念発起。特に根拠の無い自信を糧に作家を目指し、約1年後に受賞に至る。自信って大事。

小説(orまんが)を書こうと思ったきっかけはなんですか?

本を読むのが幼少期から大好きで、自分を楽しませてくれる「小説家」に対する憧憬もありました。なのでずっと「作家になれたらいいな」とうすぼんやり考えていて、でも結局最初はライターと言う仕事に就いたわけです。しかしふと己の人生に閉塞感を覚えた瞬間があり、その時に改めて「作家になるんだ!」という思いがむくむくと鎌首擡げて来た感じです。

えんため大賞でデビューしたいと思われた理由を教えてください。
(ex.賞金が魅力的、出身作家が好きだったなど)

作品の完成予定時期と応募締切を照らし合わせ、幾つかあった候補の中からなんとなく選びました。のちに担当さんから「こういったテーマの作品が受賞できるのはファミ通文庫ならでは」と言われ、深く考えないで応募先を決めた己を恥じました。無計画な作家だと思われるのもなんなので、今後同じ質問をされたら「作品のカラーに合ったレーベルを探していたら、自然とここを選んでましたね」的な事を言いたいです。みなさんよろしくお願いします。

今回の受賞作のアピールポイントはどこですか?
また、執筆・応募にあたって気をつけたことがあれば教えてください。

アピールポイントはギャグシーンです。読んだ方にたくさん笑ってもらえるように、こちらも楽しんで書きました。気を付けた事は、誤字脱字をなるべく減らす事です。自分はいくら物語に入り込んでいても、誤字脱字を見つけた瞬間ふっと現実に戻ってしまう性質で。同じ思いを読んでくれる人にさせない為に、じっくり何度か校正しました。

受賞が決まったとき、また授賞式に出席したときのお気持ちを教えてください。

受賞が決まった時はひとまず安心し、「大事なのはここからだ」と気合を入れ直しました。実は仕事で別の出版社にいたので、余り大っぴらに喜べなかったのを覚えています。授賞式は様々な方に祝っていただき、何だか恥ずかしかったです。そんな中で同期三人と話ができたのは、すごく刺激になりました。また、じっくりアドバイスを下さった先生方の話も印象に残っています。

将来、どういう作家になりたいと思っていますか?

世界一のギャグ作家です! と言っても、面白さと言うのは数値化しにくい部分で、何をもって世界一と言うのかよく分かりません。なので、一人でも多くの人に「志田用太朗は世界一面白い作家だ」と思ってもらえるよう頑張ります。ここまで全く面白い事を言ってない気がしますが、とにかく目指します!

最後に、これから作家を目指す方へひと言アドバイスを!

歴代受賞者の最大の共通点は、「作品を書いて応募した」という事だと考えています。この一点に比べると、その他の要素は些事なのではないかと。話の内容はもちろん、アプローチや方法論など、皆さんきっとバラバラで特に正解もないです。選者が何を面白いと思うかも、絶対的な指標はありません。なのでとにかく、書き上げる事です。それ以外には、万人に共通して行えるアドバイスはないのかなと思います。そして、作家という職業に関して言えば「目指す人=向いている人」だと思っています。臆せず目指して、たくさん書き上げてみて下さい。